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【厚塗り】ファンタジーなモンスターイラストの描き方

こんにちは。開発2部デザイナーHです。

今回は前の記事で考えていた、モンスターイラストを描いてみましたのでその過程をご紹介したいと思います。
普段はキャラクターばかりでモンスターは初挑戦となりますので、つたない部分が多いですが生暖かく見てもらえると幸いです!
※少々グロテスクな描写がありますので、虫などが苦手な方はご注意ください※





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設定

今回は練習のためモンスターのイラストを描こうかと思ったのですが、前回(【厚塗り】ファンタジーなイラストの制作過程・設定の考え方【描き方】)描いた世界観の設定をそのまま引き継げば楽に進められそうだったので、

・魔女の使い魔
・大きくて強そう

くらいのイメージでまずは元のデザインをざっくり起こしてみようと考えました。

▼魔女

前回のイラストでは部屋着(ねまき)のような質素な服としていたので、今回は外出用のローブを着せてみます。
モンスターをメインに見せるので、ディテールは見えないだろうということからざっくりのイメージでまとめおきます。

▼使い魔

とっても大きなクリーチャーです。
よくある”ゴブリン”とか、”ケルベロス”みたいなイメージのしやすいものではなく、強そう、怖い、大きい、不気味といった表現したい抽象的なワードから好き勝手に描いてみました。

これらの設定画を元にイラストをおこしてみたいと思います。

制作過程

ステップ1:大ラフ作成

今回の使用ソフトはPhotoshopCC2020です。

まずはざっくりとイメージを固めるためにレイアウトを検討していきます。

奥に大きくどどーんと使い魔を配置し、手前に魔女と使い魔の子供たちを配置してみました。
巨大感を出したかったので、全体的にあおり構図で見せつつキャラクターも目立つようにしようかこの段階では迷っています。

これを元になんとなくのカラーをのせたりしながらイメージが膨らむかをみてみます。

イメージはついてきたものの、パースを大げさにつけすぎてうまくまとめられそうもありません。
接地面も不安なため、見せたいものを優先してもう少し構図を調整した方が良いと考えました。

ステップ2:構図の調整

ラフイメージをそのまま使用して、選択ツールで拡大縮小をしたり切り取って配置を変えたりしながら構図を修正していきます。

奥の要素を薄めて遠近感をつけてみながらカメラの角度も傾けてみました。
大きく配置された使い魔が迫ってきているような印象になったので、これを元案として作業を進めていきます。

ステップ3:ラフ調整

大まかなラフはできたのですが、魔女と使い魔の対比的にあまり巨大感を演出できていなかったためサイズを調整しながら遠近感を強めていきます。

こどもたちはあとで考えようと思った(邪魔)ので、いったん消えてもらいました。
空気感を出すにあたって、遠景のディテールをぼかしながら近景との対比を強める表現はある程度理解しているのですが、暗く表現したい場合との折り合いがうまくつかめなかったため、カラー情報は全体的に変更しようと思いました。

ステップ4:全体の手入れ

色情報を変更しつつ、背景の近景に手を入れていきます。

今回の進め方として、ざっくりこんなやり方をしてみました。
①まずは固有色(大体のイメージ)でシルエットをとります

②次に光源にあわせてハイライトを入れます
近景とはいえあまり背景を見せるほどの構成ではないため、それらしく見えればOKです!

③最後に境界部分に影を入れ、反射光で軽くぼかして終了

もっと効率のいい方法や、正しい考え方などがきっとあると思うのですが、ひとまず今回学んだ方法としてはこのように進めるとあまり手をかけず、ぱっと見だとそれらしくできるので良しとします。

といった形でひとまず全体の手入れを終わらせました。

あとはここから各要素をつめていきたいと思います。

ステップ5:各要素の詰め

まずは主題となる使い魔から詰めていきます。

最初に白黒でラフを作ってからしっかりとカラーイメージをつけていなかったため、掘り起こすのが大変でした。
こうなった時の手間が増えるので、業務となった場合にはやはり事前に情報を決めておかないと厳しいなと思いつつ、顔周りの情報をつめていきます。

やっている最中に楽しくなって拡大しながら顔を描きこんでいましたが、100%表示でみるとそういった部分はさっぱりわからないため徒労に終わります。
できるだけ離してみつつ、全体の印象を大切にしながら進めるのは本当に大切ですね…。

一番手前にきている顔周りの情報を整えたら、身体・手足・尾の部分をディテールに差をつけつつ完成させます。
手前部分ほど質感を細かくハイライトや影・反射光を入れ、奥にいくほど情報量を減らしていきました。
単に明度を上げたりしていくだけではなかなかそれらしさが演出できず、慣れない表現に非常に苦戦しました。
こういった要素は色価(最近知りました)という要素になるようですが、理解が浅いためうまく説明できません。
よく知らない方はぜひ調べてみて、できれば教えてください。

あとは周囲のキャラクター要素を描いてひとまず完成しました。

ステップ6:完成

最後に飛び散っている破片を追加したり、全体の色味をととのえて完成です。

最後に、たまにレイヤー構造について聞かれることがありますが、特に決まった何かはもっていません。
最初は1枚でざざーっと進めて、要素が明確化してきたらそれぞれで分けている程度でしょうか。

↑  魔女
   こどもたち
   使い魔
↓  背景

こんな感じですね。
描いている最中は要素のうえに空レイヤーを1つ追加して加筆、ある程度進めたら統合してまたそれを繰り返す、といったやり方が多いかもしれませんが、極端な話レイヤー1枚で終始されている方もいますので、自分にあった形が一番よいかと思います!


以上になります。
やったことがないので避けてきていましたが、手を付けてみるととても面白かったです。
ただゲーム中のボスとして登場させる場合は、間接や背面の設定などいろいろと必要になってくるのでこうはいかないのが難しいところです。

あとこの魔女シリーズ、せっかくなので同様の世界観設定で今後も続けて色々描いてみようかと思い始めました。
また時間があれば、魔女のキャラクター設定やイメージ画、アイテム類のイラストなどを作ってみようかと。
プライベートではしっかりと完成させることはほぼないので、空いた時間にこうして勉強ができるのはとてもいいですね。

それでは最後までご覧くださりありがとうございました。

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